皆さんは、即日払い・日雇いのバイトをしたことがありますか?
私は今現在大学4年生なのですが、これまでにコンサートの会場設営や商品の組み立て作業など、計15種類の単発のアルバイトを行ってきました。
この多数のバイト経験数は、カフェや塾講師などで複数年働いている周りの友人や大学生に比べれば、多い数字であると勝手に自負しております。
今回は、私が15種類の単発バイトを行った中でも、ぶっちぎりにきつかった、ケーキ工場での人間が人間でなくなる体験について書かせていただきます。
この記事でわかること
- ケーキ工場で働いた3つの理由
- ケーキ工場夜勤での仕事内容
- ケーキ工場日払いの給料事情
この話を周囲の人に話すと、必ず盛り上がる鉄板ネタとなっているので私としてはおいしい経験でしたが、もう二度したくありません。笑
この記事を読んでいる方の中には、即日払い・日雇いのバイトの経験がない方はもちろん、急遽、お金が必要になったから仕方なく即日払い・日雇いのバイトをすることになった方や時給がいいから即日払い・日雇いのバイトをしているという方がいると思います。
この記事を通して、ケーキ工場の裏側や作業内容をイメージし、こんな世界もあるのかと知っていただきたいですし、これから即日払い・日雇いのバイトを探す方々の知識の一部となることを願っています。
ケーキ工場で働くことになった3つの理由
そもそも、私がなぜケーキ工場で働こうと思ったのか、その理由を3つ説明していきます。
金欠なタイミングでパン工場の募集があった
大学生であれば、来週まとまったお金が必要なのに、飲みや旅行や遊びに行きすぎて金欠になってしまった――――!!!という方は少なくないと思います。
実はこの時当時大学1年生だった私も、来週友人と旅行に行くのにもかかわらず、貯金残高5,000円で、その旅行に行くお金がありませんでした。
「これは、まずい。」と思った私は求人サイトで、某有名製パン会社の求人を発見しました。
「クリスマスシーズン限定!一緒にクリスマスケーキを作りませんか!」
詳しく内容を確認すると、即日払いOKな点、すぐに働くことができる点、さらには、私が通う大学から授業終わりに自転車で通うことができることが分かり、即応募しました。
ケーキ作りの夜勤で高時給
大学1年生というのは、毎日講義が入っており、空いている時間が夜しかなかったこと。
それに、せっかく働くなら、高時給の方がいいと思ったこと。
このように短絡的に考えた私は、夜勤なんて楽勝だろうと思い、20時~6時の時間帯で働くことに決めました。
しかし、夜勤、特にケーキ工場の夜勤の仕事をなめてはいけませんでした。
詳しくは後程話しますが、「ベルトコンベヤーで無限に流れてくるホールケーキの大群」、「逃れられないケーキの甘い匂い」、「信じられないくらい、つまらない単純作業」、「5時間立ちっぱなしの拷問」などが私の精神と体を蝕んだ結果、クリスマスシーズンなのにケーキを見たくなくなるという病気に一時期かかってしまったのです。。。
大学の教授が講義の中で話していた
私は大学で経済や経営について学んでいるのですが、大学1年の春に受けた講義の中で、教授がこのケーキ工場のバイトについて話していたのを、この求人を見て思い出しました。
この教授によると、このケーキ工場でのアルバイトは教授が大学生だった20年ほど前からも存在していて、教授は講義の中で、「自分を見つめなおしたい人はぜひ応募してみてください」と言っていたのです。
この話を思い出した私は非常に興味が湧き、応募に踏み切りました。
夜勤のケーキ工場での仕事の流れ
ここで、簡単にケーキ工場でのアルバイト夜勤(20時~30時)の流れについて、時間軸に沿って説明していきます。
- 19時30分:出勤・作業着に着替える
出勤したら、まずは全身白色の作業着に着替えて、勤務時間まで待機します。 - 20時:工場内に集合
工場内部で集合して、複数のグループに分けられる。
ケーキは流れ作業で作られるため、工場のライン責任者がどの工程に誰を何人配置するのかをこの段階で決められます。
このグループ分けがひじょ―に大切で、作業が楽になるのか辛くなるのかがこの一瞬で決められます。 - 20時10分:勤務開始
ケーキにフルーツを乗せる、クリームを絞る、カットする、デコレーションをする、フィルムで包装する、などの細分化された作業をベルトコンベヤー上で流れ作業で行います。
アルバイトはベルトコンベヤーからケーキをカットする機械にケーキを移動させたり、フルーツを乗せたりといった簡単な作業を任されます。 - 24時:休憩
1時間の休憩があります。この1時間しか休憩がないのでずっと立ちっぱなしの従業員にとってこの時間だけは至福の時です。
ちなみに、私が働いていた工場では、工場で生産されているパンが無料で何個でも食べることができました。(私は無限に流れてくるホールケーキを見ていたので、甘い系のパンは体が受け付けず、しょっぱい系のパンを食べていました。) - 25時(午前1時):勤務開始
ここから、30時まで5時間立ちっぱなしで、作業を行います。
深夜2時くらいになると何回時計を見ても1分しか進まないという地獄の時間に突入します。 - 30時(午前6時):勤務終了
長い長い夜勤がついに終わります。
帽子を10時間以上被っていることもあり、髪の毛はぱさぱさで、風呂に早く入りたくなります。
ちなみに、男女比は、3:7くらいで女性の方が多く、50代60代の方がほとんどでしたが、ちらほら学生の方もおりました。
想像していなかった衝撃の作業内容
ここまでは、働くことになった経緯やケーキ作りの流れなどについて説明をしていきました。
ここからは、私が体験した衝撃的な作業について説明をしていきます。
私は、この夜勤バイトを2回行いました。
夜勤1回目は、ベルトコンベヤーで流れてくるホールケーキを8等分にカットする機械に乗せるという作業でした。
ホールケーキが大群で押し寄せてくるので圧力を非常に感じながらの作業ですし、ケーキの形を崩さないように慎重にケーキを移動させなければならないので、非常に神経を使う作業です。
もう既にこの時点で、単純すぎる作業を機械のようにこなす作業により、途中で自分が機械なのかと感じ始めているくらいにメンタルをやられていましたし、教授が言っていた「自分を見つめなおす」ことの意味を理解しつつありました。
夜勤1回目は正直ケーキ作りの花形の工程とは違ったものだったので、夜勤2回目では、「俺は、ケーキ作りをやってるぞ!!!」と感じることができる、フルーツを乗せたり、成型の作業といった、作業の中心部分に関われることを願いました。
永遠と続く単純な機械的作業
しかし、衝撃的な作業が夜勤2回目に私に待っていました。
「ベルトコンベヤーで流れてくるホールケーキのフィルムについたクリームをふき取る」というケーキの花形の作業からは一番遠いような仕事でした。
夜勤1回目のケーキをカットする機械に乗せる作業は、神経を非常に使いますが、忙しかったので、働いている感があって、百歩譲って、まだ耐えることができました。
しかし、今回のこのホールケーキのフィルムについたクリームをふき取るという作業は、私が行える仕事がほとんどなく、ただクリームを拭くための布を持って立ち続ける人間と化すしかありませんでした。
なぜなら、この作業は、機械を使って出来上がったホールケーキにフィルムを包装した後の、工程なのですが、機械が優秀でクリームがフィルムにつくことがほとんどないのです。
フィルムにクリームが付いているかを見て、クリームが付いていれば、ふき取るという作業なので、流れてくるケーキのフィルムにクリームが付いていなければ私の仕事はありません。
フィルムにクリームが付いていないか最初の1時間は何度もチェックしましたがほとんどそんなものはありませんでした。
そうなると
「これ俺いる??????」
という風に勤務開始1時間で思ってしまいます。
勤務中は一応話してもいいみたいなのですが、周りにいるのは50代から60代のおばさんたちであり、彼女たちだけで会話しているので、私は残りの時間ずっと立ちっぱなしで、布を持ち続けては、たまにクリームを拭く機械と化しました。
そんなこんなで、勤務が終わったときには私は、人間から何か他のものに生まれ変わったかのような感覚に陥っていました。
ケーキ工場での夜勤単発バイトの給料事情
そうはいっても、やっぱり夜勤バイトの魅力は給料ですよね。
2回勤務をして、給料をすぐに頂くことができるのですが、20時~30時(休憩1時間)の夜勤を2回行って約3万円でした。
やっぱり夜勤ってすごいですよね。
もう二度と、工場の夜勤バイトはやらね―――と思いながらも、他の形態であれば夜勤バイトを行いたいともこの時思いました。
まとめ
以上が、私がこれまでに計15種類の単発のアルバイトを行ってきた中でも、ぶっちぎりにきつかった、ケーキ工場での人間が人間でなくなる体験でした。
皆さんいかがだったでしょうか?
興味のある方はぜひ、クリスマス時期であればたくさんケーキ工場でのバイトを募集しているので応募してみてください。
きっと新たな体験ができると思います。笑
これで本記事を締めさせていただきます。ありがとうございました。